理解不能作品。自己満足作品。作った映画をそう酷評される事の多い松本人志。こんかいはどうやら人間ドラマに重点を置いて、今までの謎の世界観を切り捨てた?作品になる様子。
お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(47)が2年ぶりにメガホンを取った映画第3作「さや侍」(6月11日公開)の完成披露試写会が7日、大阪市内で行われた。さやしか持たない侍と幼い娘のつながりを描いた時代劇。実生活でも09年に第1子となる長女が誕生しただけに、試写会に先立って行われた会見では「(劇中では)理想の娘を描いた。女の子を描くことによって、自分の中の父親みたいな部分が出てきたとは思う」と作品に込めた父親の顔をのぞかせていた。
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一般向けの試写会はこの日が初めて。上映後の舞台あいさつに立った松本には不安げな表情が見られた。
今作について、松本が公の場で語るのも初めてだったが「今までの僕とはちょっと違うものを作りました」と照れくさそうにあいさつすると大きな拍手が起こり、松本の表情が一気に和らいだ。
「さや侍」は刀の入っていないさやだけを持つ侍・勘十郎(野見隆明)と娘・たえ(熊田聖亜)が“30日間の戦い”に挑む物語。
父と娘の絆が物語のポイントとなるだけに、試写会前の会見では「20~30代のころは照れくさくて言えなかったこと、今の自分だから言えることを込めました」と父親としての思いを込めた作品であることを強調した。
昨年10月に関東近郊でクランクイン。時代劇ならではの度重なる衣装直しや天候待ち、そして、松本の多忙なスケジュールが相まって4カ月間の撮影は苛酷(かこく)を極めた。
第1作「大日本人」(07年)、第2作「しんぼる」(09年)と感性を前面に押し出した作品が続いたが、今作は分かりやすい笑いが大きな感動につながっていく内容。
主役には、松本が手がけたフジテレビ系バラエティー「働くおっさん劇場」に出演していた野見隆明(54)を大抜てきした。演技経験ゼロで、タレント活動すらしていない限りなく素人に近い新人俳優には独特な演出方法で向き合った。
今やっていることが映画撮影であることすら告げず、簡単なシチュエーションだけを説明し、いらぬ先入観を与えぬように尽力した。
親として、クリエーターとしての思いを込めた作品に「この映画は自分の棺おけに入れてもらう値打ちがある作品だと思う」と強く胸を張った。
映画監督に向いていないと言われ続ける松本人志。確かに難解で、面白い!と素直に思える作品は今までありませんが、今度はお父さんになって松本人志の描く理想の娘像などを楽しめると思うとファンだけでなく興味のわく方もいるのではないでしょうか?